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使用するエゾシカ革(more Trees LEATHER)について

サスティナブルな森林環境を守る革

エゾシカ革

音楽家・坂本龍一氏が代表を務める社団法人more treesが推進する北海道のエゾシカの革。
北海道全域に生息するエゾシカは、繁殖力が強く、森の植生を破壊し尽くすまで増加しています。そのため、近年、毎年10万頭以上捕獲されています。

近年、ジビエとして認知されてきたと言っても、家畜と異なり野生の鹿は、供給にバラツキがあり、食肉処理、流通、販売、さまざまな課題が多く、有効活用もなかなか進まないのが実態です。
特に革にいたっては、散弾の銃痕や、処理の難しさ、野生の傷などの理由により、ほとんど有効利用されず廃棄されています。
現在日本で流通する鹿革は、中国、ニュージーランド、オーストラリアなどで養鹿された輸入品で、その割合は98%にもなります。
エゾシカ革は、革を鞣すことから始める必要があり、コストも手間もかかり、生産も安定しないため、量産するのが難しいのが現実です。

また捕獲された鹿は、持ち帰りや食肉処理場への持ち込みが難しい場合、そのまま埋められることが認められています。しかし、熊が、その匂いをかぎつければ、かなり深い穴でも掘り返してしまいます。近年、日本中で熊の出没が増加していることも、鹿の増加と、その有効活用が進まないことに無関係ではありません。

天敵のオオカミを自分たちの都合で奪った私たちには、北海道の大自然の恵み「エゾシカ」の命を無駄にせず、尊重し、最後まで大切に使う責任があるのではないでしょうか。
その想いから、エゾシカ革をスピーカーに利用することを思いつきました。
サスティナブル(持続可能)な森林環境を守るため、エゾシカの命に感謝を捧げながら、私たちはこのスピーカーをつくり、エゾシカ革の新たな可能性を広げます。

エゾシカは山野を駆け巡る野生動物なので、その革には、天然の傷やシワ、シミが多く含まれます。
また、エゾシカ革は丈夫なだけでなく、線維と線維の間に空隙が多く、独特の柔らかさがあり、吸音に優れます。マットで深みのある表情も魅力です。タンニン鞣しで、年月が経つことで色艶が深まります。
(売上の一部は、more Trees の森林保全活動に役立てさせていただきます。)