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防水スプレーの方法

革製品、特に顔料を用いず、染料で仕上げた革製品は、水や汚れに大変デリケートです。濡れた手で触れた際の水染みや、汚れの付着を防止するためには、防水スプレーが有効です。
シリコン系やオイル系は使用できませんが、フッ素系の防水スプレーはご利用いただけます。新品でも、使い込んだ状態でも、問題ありません。できるだけ新しい状態で、ご利用いただくと効果的です。
ただし、防水を行っても、濡れた際は、革に染み込む前に速やかに水分をおふき取り下さい。

具体的にスプレー方法をご説明致します。(ご使用は自己責任となります)

1 スプレーする

利用するスプレーは、フッ素を原料とする革や衣料用の一般的な防水スプレーがご利用いただけます。
中でも防水性が高い製品として、下記を推奨します。

Collonil ウォーターストップ

スプレーは、全面が湿潤となるまで、しっかりとスプレーします。塗りムラがあるとシミになる場合があります。
軽くではなく、思い切ってしっかり濡らすことがコツです。
スプレーの際は、財布の下に何か置いて少し浮かせた状態で行うと裏側への液剤の回り込みを防ぐことができます。
スプレー直後は色が濃くなりますが、乾燥するとほぼ元の色に戻ります。(黒く見えますが、色はMisty Irisです)
防水剤の乾燥前に革に触ると、指の跡がシミになる場合がありますので、スプレー後は乾くまで触れないようにご注意下さい。

フッ素系防水スプレー
このように全体にしっかりとスプレーします。
すぐに革に浸透するためムラがあるように見えますが、一旦全体が湿潤状態になっています。
ロウ引きしている革の場合、表面の白いワックスを残したままスプレーして構いません。
濡れた状態では、溶けてしまったように見えますが、乾燥後再び白いワックスの表情が戻ります。
内部の防水スプレー
内部にもスプレーいただけます。
このように気泡がついてしまっても、しっかり濡れていれば跡は残りません。

2 乾燥させる

スプレー後は、通気の良い日陰で乾燥させてください。表面の濡れ感はすぐになくなりますが、完全に乾燥するには丸一日必要です。それまで使用はお控え下さい。財布の内部もスプレーした場合、塗れない部分と塗った部分に分かれますが、その境界の色むらがほぼ消えれば、乾燥完了です。

スプレー乾燥後
乾燥後。再びブルームも元に戻ります。
防水スプレー後
内部も未塗布部分との色むらもなく、ほぼ元の状態に戻りました。