Hitoe® Fold ミニマルで薄い財布の開発秘話
小さい薄い財布Hitoe® Fold開発の背景
2018年のL-zip S発表当時から、ファスナーを無くし、さらにスリムにする構想が始まりました。しかし、カードの取り出しやすさや落下防止など、いくつかの課題が解決できず、製品化できずにいました。
しかし、2019年夏、インナーフックという革新的なアイデアが、カードの落下防止、金物レス、スムーズな操作性、ミニマルなデザインを同時に解決します。
試作と開発のプロセス
最初の試作はインナーフックのアイデアを閃いたその日のうちに完成しました。SYRINXでは、重要なプロジェクトは、知的財産を守るために外部に漏らさず、内部で試作します。
試作は精密に作図し、レーザーカッターで革を切断、縫製します。外注しないことで、このプロセスを迅速に繰り返し、改良を重ねつつ量産上の課題を明確にします。そして2019年10月に意匠登録を出願し、11月に特許出願と同日に製品発表を行いました。
試作品の公開と反響
製品発表で公開された試作品の写真は、まだ開発途中であったにもかかわらず、そのミニマルなデザインは、多くの共感を呼び、特にミニマリストやデザイン愛好家から支持を集めました。
クラウドファンディング前に開催したモニター販売は、数秒で完売。こうした反響はさらなる改良の原動力となりました。
クラウドファンディングとコロナ禍
2019年12月に最終サンプルの確認、2020年初頭から量産を開始しました。そして、2020年2月に開始したクラウドファンディングでは、開始わずか3分で1,000万円超の記録的なスタートを切りました。
しかし、クラウドファンディングの開始直後からコロナ禍が深刻化し、国際的な物流がほぼ停止状態に。いち早く、革のほぼすべての国内在庫を手配しましたが、それ以後の入荷の目処は不明でした。
そのため、確実に生産可能な3500個・18日間でクラウドファンディングを途中終了。80日間の予定を全うすることはできませんでしたが、皆様のご支援により、財布のプロジェクトで国内最高額を達成し、その年の1万以上のプロジェクトの中からCAMPFIRE Crowdfunding Awardに選出いただきました。
Hitoe® Foldは、通勤や旅行、カジュアルな外出時でもポケットやバッグにスマートに収まり、ストレスのない使い心地を提供します。